こんにちは。
Larkです。
本日は結露の話をしたいと思います。というのも、DIYによる漆喰壁施工ができなくなってしまったので、ラウファーザーの壁紙仕上を選択せざるを得なくなりました。そもそも、「質感」・「仕上り」としてビニールクロスを好まないのですが、少なくとも光の陰影を感じる壁面はしっかりと拘りたい場所です。Lark-wife(以降L-w)は「安い方で良い、標準クロスで良い」と言うのですが本人がカビやアレルギーに一番敏感であり、ちょっと見過ごせません。特に、高気密・高断熱の住宅にすれば、これまで以上に外部との温度差が大きくなる分だけ、気密の重要性が増し、結露リスクが増加する事で、空調(空気調和)・特に湿度コントロール(透湿抵抗、調湿)をしっかりしなければ、見えない所で結露が発生し逆に不健康な家となってしまいます。
また、20年後の夏の温度はいくつになるのでしょうか?このまま温暖化が進み、クーラーを入れないと生活できない環境になれば(今でもそうですが)よりヒートアイランドは進み、夏の大雨や高温多湿環境が当たり前になれば、6地域でも夏型結露のリスクが進み住宅へのダメージも問題になる可能性がありそうです。
という事もあって、結露リスクを評価する事にしました。
以前の記事で少し紹介しました松尾先生の結露計算動画がありますが、
shinshin-msi-thanks.hatenablog.com
自身でも計算して定量的に把握してみたいと思います。資料は以下の方の計算シートを借用しました。
【トリセツ】F式内部結露計算シート | 「家は、空調。」セカンドチャンネル
既存の使えるツールを活用して負荷Minで調査しましょう。
ウィザースホームでは
●石膏ボード:12.5㎜
●タイベックスマート(オプション施工)
仕様上はベーパーバリアシートB種0.1㎜と記載
●硬質ウレタンフォーム→フォームライトSLらしい
ウィザースホームの家は寒くない!エピソードNEOの室温変化、結露など断熱性能を検証 | しろくまの家づくりブログ|ウィザースホームで注文住宅を建築
●合板:12㎜
になっています。
まずは、冬の外側内部結露リスクから。
我が家の仕様で確認すると…
室内25℃、室外3℃80%前提で 室内湿度が43%が限界。。。。
ダメだこりゃ。何かおかしい…。
ザバーン(旧タイベックスマート名称)のINPUTがおかしいかな?とみてみると…メーカーの厚みは0.21㎜となっている。??なぜ仕様書上で0.1㎜のベーパーバリアとなっているんだ???0.21㎜に修正してみると。
限界湿度が54%まで緩和されました。う~ん。まだいまいちなんだが許容範囲ではある。付加断熱の重要性を痛感。6地域でも、瞬間的には3℃を切る事なんて全然あるだろうけど、極寒時に温湿度設定には注意が必要ですな…。
いずれにしても「ベーパーバリアシートB種 0.1㎜」は要確認である事が判明!
設計さんに確認進めます。
因みに、ビニールクロスを漆喰に変更してみた結果は以下です。
クロスと漆喰の変化はほぼありません。というのもそもそも、ビニールクロスってビニールビニールいっている割にグラフの通りたいした透湿抵抗になっていないんです。。。また、この評価が定常計算だから差が表現できていないんです。漆喰(表面積まし・厚塗)のメリットとしては過去記事(壁について考える③)の様に非定常計算の中で水蒸気の吸着・飽和・脱離の調湿効果もあるのですが、これはこの計算では反映できません。夜間~朝にかけての厳しい一瞬に対しては、漆喰による調湿効果はうまくバッファとして機能するかもしれませんが、あくまでも非定常計算なので無茶・油断は禁物。湿度50%手前辺りで上手くコントロールしたいところです。
shinshin-msi-thanks.hatenablog.com
また、今回の計算での外部は本来、胴縁の通気層に当たります。これは本当の外気温ではなく、外壁面の日射後の内側温度・・・が実際なので、壁面温度によって変化します。
そこでもろに影響しそうなのが、外壁の色です。ちょっと衝撃的な動画です。この中では非定常計算で実際の外気DATAを用いてWUFIで透湿計算しています。結局は外壁温度の影響を受けて通気層の湿度が変わりますよ と言っています。結果
冬:黒の方が優位(壁面温度を上昇できる為)
白い外壁→冬型結露に注意
黒い外壁→夏型結露に注意
温度を振っても引っかかる気配がありません。一方で、可変透湿シートの透過性を変更せずに(防湿側のままでやると…)余裕でアウトになっています。