窓について考える

こんにちは。

Larkです。

本日は『窓』がテーマです。

前回までの『壁』により内と外の境界を作りますが、『窓』は内と外の間をつなぐ役割をしますね。中間領域の構成要素でもあろうかと思います。まずは窓の役割から考えます。

 

◆窓の基本機能◆
1.採光、景色(緑・空)の取込み
2.採熱(日射取得)
3.空間の開閉機能付与
4.空間へのベクトル付与(抜け感)
 
当然ですが、ガラスで構成される事で、光を取り入れる事ができますね。北側は間接的な優しい光を、東、特に西面は垂直に入射してくる事から厳しくまぶしい光を取り入れる事になります。適材適所に窓を必要十分量配置する事で、必要な部屋に必要な量の光を供給します。また、ピクチャーウィンドウと言われる(無印の窓の家が有名でしょうか?)まるで額縁の様に窓で外部を切り取る(景色の取り込む)事が可能になります。
なので、切り取りたい外部(外構)をイメージした上で窓配置を検討しなければ折角の景色の取り込み機能を活かせずにとっても勿体ない!という事になります。2.の日射取得(機能面)の事ばかり考えずに、意匠の事も意識する事が大切ですね。私は真四角の窓が意匠的に(バランスとして)好きなのでFIXはあえて真四角に近い16015Fを選定し、ベンチ(ヌック)を作って高さ調整をしました。
 
次に日射取得についてですが、やはりここら辺は松尾先生の動画でしょうね。
窓1枚でこたつ1台600W相当の日射取得Eg、夏場の庇の重要性。省エネの観点で窓のもつ機能の重要性。相変わらず分かり易い説明です。ここで紹介される様に、最も弱点である窓を強化する事で家の断熱性能を簡単に上げやすいです。
じゃあ、実際に機能面を考慮して何を選べば良いのか???窓メーカーの2大巨頭は言わずもがなYKKとLIXILと思いますが、足元は断熱(樹脂)サッシメーカーエクセルシャノンがとんでもない断熱性能・コスパのトリプルウィンドウを出して来ています。(時代の変化点・変曲点かと思います)
ウィザースホームではNS×50採用できました!朗報です。是非皆さんも参考にして頂ければと思います。
 
3つ目は、開閉機能です。一般的な引き違い窓、縦すべり/横すべり窓、組み合わせ窓、さまざま種類ありますが、面白いのは木製サッシのプロファイルウィンドウでしょうか?

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LIXILのLWも可能ですが、全開口が可能窓で外との繋がりという点で素晴らしい機能です。深い庇や軒が確保できたり開放的な庭空間と繋がる中間領域を設計できる場合は他の窓やコストを犠牲にしてでも(メリハリの中で)絶対採用すべき機能かと思います(普通の窓の4・5倍するそうですが)。開口は空気の通気だけでなく人の動線、居場所、住まい方に影響する事で最も居心地の良い窓辺、窓際を確保できる手段の一つです。

Larkは2階リビングの採用により、1Fでは活かしきれない間取りとなったのでコスパを考慮し不採用となりましたが…。1Fリビングの間取りの方はぜひ採用頂きたいですね。。。

 

最後に抜け感(ベクトル)の付与です。通路の正面や繋がった・隣接した・連続した空間の先が抜けていると空間が広く感じます。中庭のある家が奥まで見通せる事で広く感じる、窓の先の景色が抜けていると広く感じるのも同じ効果と思います。大好きな伊礼さんも以下の動画で「対角線」を意識していると仰られています。

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 壁が空間を作り、窓が空間に広がりや奥行を持たせる。奥が深いですね。

本日は以上です。