壁について考える

若原さん建築


こんにちは。

Larkです。

本日のテーマは壁です。

 

wikiによると壁は「壁には建物を支える構造体となっているものと、そうでないものがある。前者は「耐力壁(bearing wall ベアリングウォール)」、後者は「帳壁」「非耐力壁」と呼ばれる」とあります。壁は建物(先の屋根や床)を支える構造体であり、建物を支えるだけの強さ(剛性)が必要となり、その耐力壁の強さを「壁倍率」で表現します。

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当初、検討候補にあった住友林業はBF(ビッグフレーム)工法を採用しており、ビッグコラムという幅560㎜×105㎜の太い柱を集成した壁と金物により剛接合とする事で高い壁倍率(22.4倍!?)を実現し大開口を実現する(間取りの制約を緩和する)事を売りにしています。

他にも、同じく集成材と接合金物を利用した壁倍率の強化工法としてSE工法があります。こちらは壁倍率14相当まで強化される様です。

分かり易いHPがありますのでこちらを参照ください。

BF(ビッグフレーム)構法とSE構法の違いを解説

良く、ルームツアーで大開口の居間やビルトインガレージでSE工法として紹介される動画を目にしますが、これら大開口の空間を実現する上では欠かせない手法である事が分かります。

 

一方で、BF工法は開口を大きくとるという意味と柱で560㎜の壁をとるという意味で断熱性にデメリットがあると感じています。ただ、南面の開口とした場合は日射取得が得られますので正しく日射遮蔽(庇や軒、外付ブラインド等)をする+断熱性能確保を条件で入熱(パッシブなデザイン)によりリカバーされます。ただ、壁に比べ窓が高価である為コスパが悪い です。Larkは予定地が準防火地域なのでより顕著にこれが効きました。加えて、そもそも本当にそれだけ大きな(モデルハウスの様な)開口が必要か?に疑問符がつきました。以下の動画をご覧ください。

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若原さんの建築事例が紹介されています。「空間の輪郭」「完結性」「閉じた空間から開いた空間を見る」等のコメントから面や壁の空間と(光の)明暗・印影を本当に大切にされている有名建築家さんです。壁にも意匠的な意味をもたせられます。(普通の壁紙ではダメでしょうが…)また、実際の窓サイズが小さくても、大きく見せる工夫もあります。

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Larkも2階リビングの2箇所のFIX窓+ヌック・ベンチスペースを上記手法で吉村障子の鴨居と敷居で連結させて、さも大開口の様な表現にチャレンジしています。ちなみに障子は自作(DIY)予定です。

 

話を戻して、耐力壁を局所的に上げた場合でかつしっかりとした剛床で構成されている場合は、耐力壁の強さに応じて分配されますが、壁倍率を過剰にあげると、それに見合った負荷分配がされてしまう事を意味しているので(以下動画)基礎や接合部に過剰な負荷をかけると素人ながらに心配になりました。

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4分割法で壁のバランス確認をする様に、過度で局所的な剛性UPは剛芯へのバランス崩れの影響が不可避なのでは???と心配になった点もあり、2×6工法で十分ではないか?と考えた次第です。

 

補足で一点だけ。住林の深い軒は高い壁倍率により実現している(とLarkは理解している)ので、オーバーハングや深い軒を確保するという観点で、コストを払ってでも必要であると判断すればSE工法やBF工法が必須と考えます。

 

まだ壁について話が尽きないですが、今日はここまで。