住設について(電気関係の仕様と意外な盲点の分電盤)

こんにちは。Larkです。

本日は久しぶりに住設について。やらかしちゃった事も含めての紹介です。

 

我が家は太陽光と蓄電池を搭載します。

ウィザースホームの太陽光はQcellsの太陽光パネルになります。

ウィザースホームの太陽光パネル

ハンファQcells Re.RISE 415
◆主仕様◆
公称最大出力(Pmax):415W
寸法:1134×1722×30㎜
モジュール変換効率:21.3%
質量:20.8㎏
☆特徴
・高効率単結晶PERCハーフセル
・ハーフカットセル(54セル(6×9)クラス)
・マルチバスバー、M10ウェハ
一世代古いかもしれませんが、我が家の太陽光は下記の12セルではなく10セル(ハーフセル)の様です。セルを半分にする事で、ロスの削減とバスバー技術の向上による電気抵抗の損失抑制、ラウンドワイヤによる影の影響Min化(出力向上)により、21.3%と高い変換効率となっています。

ドイツのCellsを買収したハンファ。ドイツの開発技術は受け継がれています。

PERC技術とは・・・

(透過してしまった光Egを再吸収する為に)PNのセルの基盤側に誘導体の不動態被膜をコーティングする技術です。セルの上部では長波長の青い光がEgに変換されますが、短波長の赤い光や弱い光・拡散光がこの底部のレイヤーで効率的に吸収される事でエネルギー収率を向上させている様です。加えて、1180nmを超える波長域はシリコンウェハで吸収されずAlのバックグラウンドで吸収し熱を発生させ効率低下を招く為、コーティング技術により反射させて熱の発生を抑制する事で温度上昇を防ぎ、エネルギー効率を向上させる効果もある様です。
太陽光パネルは散水して冷やすと発電効率が上がると言われるくらいなので上記の熱対策は重要ですね。
一言でまとめると、曇天や朝日、西日に強く、高効率だという事です。
保証の充実

自信の表れか、25年の出力保証、15年のシステム保証がついてきます。

25年後もまだ75%以上の出力が保証されるとしたら、20年後に80%を切って交換できた方がお得な気がします。外乱を除いた出力確認方法、評価方法が必要になりそうですが…。

結論、太陽光パネルの技術は成熟し値段が安い割に、物も悪くないです。

太陽光の後付けは正直かなり勿体ないかと思います。足場代だけでいくら取られるか…。しかも配線工事も家を建ててからと建築中とで施工精度や施工のし易さが大違いです。これは余計なコスト増に繋がってくると思います。間違いなく新築時に導入する方が安く手に入れられると思います。また価格交渉や値引きのカードにもなろうかと思います。ただ、躯体や気密断熱の方が優先なので予算がある以上仕方ない部分もあろうかと思いますが…。

また、ペロブスカイトとか次世代の太陽光パネルを待つとかいうのも辞めた方がいいと思います。これは+αの話です。だって現状のパネルを屋根につけるのがもっとも合理的でありかつ安いのですから。更に+αで出力を増やすのにどうかって話と捉えた方が良いと思います。どちらかと言えば面積制約のあるビルやマンション向きの技術であり、対戸建住宅に対して状況はあまり変わらないと踏んでいます。

また、蓄電池が安くなるのを待つ、というのもかなり勿体ないと思います。そもそもお日様エコキュートが僅かな初期投資で自家使用率を大幅に向上させられるので太陽光パネルとしての投資対効果を十分にあげられます。蓄電池も太陽光と同じく10年以上価格の下落に時間がかかるとすると今から太陽光だけでも設置し、パワコンの更新タイミングに蓄電池を追加するのが戦略的には美しいかと思います。

因みにここら辺の経済合理性の計算は今泉さんがアップしてくれているので大変勉強になります。


www.youtube.com

動画ではFITの仕組みから紹介してくれていて、太陽光の導入コストが安価になったのもFITによる環境整備の為。今後も風力発電等の賦課金増の指摘はぞっとしますが、裏を返すとこの仕組みは自然エネルギーを導入しない方が圧倒的に損する構図です。なんせ、初期電力コストとして皆に負担を強いている訳ですから・・・。余力がある内は、太陽光は前向きに検討されるのがベターかと思います。

なお、ウィザースホームはここで紹介されている設置単価の3割超は安い単価レベルかと思います。あまりアピールされていないのが本当に不思議です。

我が家の発電容量

415Wのパネルが13枚で5.395KWのシステム計画としています。

上述の様に、パネルがハーフセルとなっている為東西2分割で配線。

流石に北面は発電効率が落ちてくる点と、売電目的ではなく自家使用率の向上が目的の為、投資効率としては悪化していくことを考えて辞めました。

我が家の蓄電池

SAVeR-H(セイバーH)6000

EIBS7の7kWhもHMの選択肢にありましたが、(型落ち?)で旧式が圧倒的に安く導入できた点と、お日様エコキュートによる4KWh相当の蓄電池代替効果もあって、5.6KWhで一旦充分と判断しました。

パワコンのシステム構成

最近はEVとの接続環境を構成する為にトライブリッド環境(※)を構築される方もいると思いますが、我が家はハイブリッドにしています。

ハイブリッドパワコンは太陽光と蓄電池のパワコンが1台に(一体化)する事で余計な変換ロスを回避します。DC-DCで蓄電池に供給する事も変換ロス削減に寄与します。

当初、蓄電池はもう少し後で良いかなぁ~と考えていましたが、後付けを選択した場合、上図のスタンダードの構成になり、改めて蓄電池用のパワコンが必要になる点変換効率としてかなり不利になる点と、5.4kWhの蓄電池が(型落ち?で)かなり安く購入できる事が分かった事からセットでの導入に踏み切りました。

※トライブリットとは

universe-co.com

一言で言えば、上記のハイブリッドに加えてEVの蓄電池も含めてパワーコントロールする装置です。一方で、V2Hの様に、車から家に放電するにはV2H専用のスタンドが入りますし、EV自体も必要になり、初期導入コストはめちゃくちゃ跳ね上がります。補助金無いと絶対無理。中古リーフを活用されている方もちらほらいますが、トライブリッドとV2Hスタンドがまだ高い。昼間に充電できなければ変換効率も悪そうですし(一旦蓄電池に貯めて夜エネムーブする方法があるが効率が悪そう)、移動手段である車を蓄電池として使うのは…。それこそ、投資規模(範囲)が大きい(広い)だけに蓄電池の技術が成熟したタイミングで判断したい所です。

やらかしポイント

最近気づいてしまったやらかしポイントが上図でハイブリッドパワコンと繋がる「分電盤」仕様です。型番の確認を怠ってしまいました。「パナソニック製」とまでは図書資料に記載があるものの、詳細な型番を確認していませんでした。V2Hの見積を提示いただいた際にスマートHEMS等のオプション費用の単価表は頂いていて、AiSEG2とかのオプション(HEMS)はまだいいかなと思っていたのですが、プロビジョンの反映は別。実は、後から分電盤に簡単にAiSEG2を追加導入できる「レディ型」なるものがあるのです。

HEMSに強いのはパナソニックの分電盤。中でもHEMSに対応するものは「スマートコスト」というシリーズになります。

スマートコスモ (HEMS対応の分電盤)

スマートコスモ

HEMS機能付きのスマートコスモの分電盤は上記の様に、各ブレーカー以降の分岐電流の計測が出来るようにCTセンサーが内蔵されます。このセンサの出力が分電盤の計測アダプタでデータ収集、AiSEG2と無線通信し連携される事でHEMSが構成される訳ですが後からこれを構築しようと思っても、分岐電流センサが内蔵されていないと個別の電流が計測できない訳です…。個別分岐配線毎にリアルタイムに電力管理が出来る点が強みです。ただ、アダプタやAiSEG2の導入は10万程度の増オプション費用になる為、そこまでは不要か…となります。しかし、レディ型はこのCT迄は内蔵されていて、後付けで計測アダプタが設置できる様になっています。なので、これを設置しAiSEGを購入すれば速やかに計測が可能になりHEMS環境が構築できる訳です。しかも、新型は電気工事士の資格が必要なく電源ケーブルを接続できる仕様となっています。

因みに、個別分岐の電流監視や制御は不要…であればこんなものもあります。

Nature remo E

chasuke.com

こちらはスマートメーターや他Echonet Liteと連携できますが、ちょっと物足りないかな。ただ、こちらもリアルタイムにアンペアを追えるので、変化量からどの機器でどれだけ使うのかは把握できる様になるかと思います。しかも33000¥でコンセントに挿すだけでその環境が整えられるのは魅力的です。

 

やらかしポイントは普通にHEMS未対応分電盤になっていたため、現在「レディ型」の型式INPUTをして「見積」確認依頼と変更対応可否を問い合わせ中です。

ママとはいつもスマートメーターの日毎電力をみて、高い高いと何が電気を使っているかが判らずに空中戦になるので、新居では流石にどこの何でいくら電気を使っているかがわかる環境にはしていきたいものです。

以外と「分電盤」仕様は盲点かと思います。参考になれば幸いです。

長くなりましたが、本日は以上です。