巾木について（建築部材について⑥） - 家づくりを真剣に考える

こんにちは。Ｌａｒｋです。本日は巾木についてです。

巾木の設置が必要な理由。それは

1.壁を守る
2.隙間を埋める（ゴミをためない）
3.壁と床を見切る

がメインと思います。

巾木の目的１）壁を守る

良く書かれているのは「掃除機を壁にぶつけて傷つけない」とかですかね。基本クラスターボード（以後ＣＢ）に壁紙が標準かと思いますが、この壁紙はメクレ剥がれるとしたら端からです。剥がれ始めると、剥がれた壁紙は乾燥収縮して反り初めて更に剥がれていきます。非常にミットモナイです。なので、しっかり巾木で抑える事は重要かと思います。また、物理的にクロスは所詮ビニールや紙なのでスクラッチで凹んだり破れたりし易いので堅い巾木で守る訳ですね。汚れからも守れるかと思います。拭き掃除がし易くなるかと思います。

巾木の目的２）隙間を埋める（ゴミをためない）

壁の断面構成は以下が標準かと思います。

ＣＢは床との間に隙間ができるので（可変透湿シート、気密テープでしっかり気密はとりましょう）、この隙間にゴミを溜めない様に巾木で隙間を埋めましょう。また、ゴミは漆喰の様な壁素材やラウファーザ・オガファーザの様な紙素材の壁紙にしていなければ、静電気が溜まり易いビニールクロスが貼られるかと思います。テレビの裏や電気ケーブル程では無いにしても溜まった静電気は埃を凝集させて壁面対流に沿ってこの隅部に溜まり易くなります。巾木の上に埃が溜まり易いのはこのメカニズムでしょう（と勝手に理解しています）。もし巾木が無ければ絶好の溜まり場です。こんな所を爪楊枝や歯ブラシで掃除したくは無いですよね？ちゃんと巾木を設置しましょう。

巾木の目的３）壁と床を見切る

壁と床は素材が変わるので、見切り素材とも言えますね。しかし、意匠的に床に合わせるのか、壁に合わせるのかが施主に問われる訳です。好みではあると思いますが、巾木の存在感は無い方がすっきりするので（可哀そうなヤツです）壁床の最も近しい部材側に寄せるのが正解とも思います。一方でモダンな住宅ならばアルミベースで線を入れる方もいますね。