こんにちは。
Larkです。
今回は久しぶりの「構造・耐震」カテゴリーです。構造計算書を読みながら勉強ベースでいろいろ確認・チェックしている所もあって頭の整理と合わせて記事にしたいと思います。因みに、前回の過去記事もよければ覗いてみて下さい。
shinshin-msi-thanks.hatenablog.com
木造住宅に加わる力(地震力)の大きさを知る
これから始めていきます。
まず我が家の構造計算書の前提はこうなっていました。
地震力計算の成り立ち(概要)
地震により加わる各層のせん断力は上記の5つのパラメータで構成されいています。重量が軽ければ有利である事は誰しもが理解できると思います。物理で学ぶ所の基本ですから。ここにいろいろ係数が掛かってくるわけです。
地震地域係数Zとは
まず地域係数Zは国土交通省から公示されている「過去の地震、活動を元にせん断力算出に設定する補正係数」になります。
千葉県は確かに一律1ですね。沖縄は0.7と小さく見積もれる様です。。。
振動特性係数Rtとは
次にRtですが、地盤や建物の固有周期に応じた軽減係数が付与されます。具体的には以下のグラフで算出されます。
・地盤の固有周期は硬質1種:0.4、普通2種:0.6、軟質3種:0.8
・建物の固有周期が地盤の固有周期より大きくなると応答倍率が小さくなる
⇔建物が地盤よりも固いとそのまま揺れるよ、柔いと少し小さくなって伝わるよ
・仮にマンションみたいに縦長の地盤より柔いものを建てた場合は地盤が固い方が有利だよ(応答倍率は小さくなるよ)裏を返すと地盤が柔いと共振しやすくなって良く揺れるよ。
ある意味このRtのグラフは以下の加速度応答スペクトルのようなものですが固有周期が大きいと変位が大きくなってしまい耐えられないのです。
地震層せん断力係数の分布係数At
次に分布係数Atです。これは鞭振り効果として表現されたりします。グラフの縦軸が高さ方向を重量比で無次元化しています。1が最下層。0がルーフ。5階建てのマンションで想像するのが良いと思いますが、2階が0.8、3階が0.6、4階が0.4、5階が0.2、相当みたいに読み取ります。横軸が読み取る数字になり、Aは(アンプリチュ―ド:増幅)を意味しております。振り子の様に、上層程作用力を大きく傾斜・増幅させているのです。